鈴木達哉先生[1978(昭53)年津高卒]
在籍期間:2003~2010年
担当科目:国語
担当部活:硬式野球部

1 先生にとって津高とは

自分にとって母校であり、教員(特に高校教員)にとって「いつか母校で指導したい」というのはみんなの希望であると思う。それが実現できたことは幸せな経験になった。特に私にとっては公立高校教諭としての最後の学校になったこともあり、その点でも感慨深い。

2 津高での思い出

 7年間の出来事すべてがいい思い出である。クラスのメンバーの一人ひとり、野球の1試合1試合、進路行事や面談の1日1日が懐かしく思い出されるし、今でもたいていのことは思いだして話せると思う。
その中でも、やはり授業と、当時先進的に取り組んだ進路指導の企画は今でも財産だと思っている。授業においては「論理コミュニケーション」と題した現代国語の授業は、読解力・思考力・表現力など「汎用的能力を伸ばす」として実践したが、生徒にとっては見たこともない授業にもかかわらず面白がって受講してくれたのは津高生の斬新さだったろう。
今では多くの高校がやっている「大学の先生の出張授業」「生徒が主体となったグループ学習」「東大・京大をはじめとした大学訪問」も当時、少なくとも県内ではどこもやっていない企画だった。慶応大学の先生や大学院生とコラボして授業をオンラインで行った。オンラインも高大連携事業も、10年以上たってようやく探究活動として認知されるようになってきたが、あの当時何十人もの生徒が参加してくれたのは津高の生徒の知的好奇心のなせる業であったと思う。

3 近況

現在は四日市のユニマテク短期大学でお世話になりながら、週2日、三重大学大学院に修士課程の勉強に行っている。公立高校を退職してもやはりもう一度教員として授業をやりたい、という思いがあるが、管理職になって10年間も授業から離れているので、もう一度頭をブラッシュアップしなければいけないと思い。最新の教育研究、国語教育などを勉強し直している。幸い自分でもだいぶんカンが戻ってきたと感じるので、来年度からはぜひまた教壇に立ちたいと思っている。