奥山剣司先生
在籍期間:2006~2019年
担当科目:数学
担当部活:男子バレーボール部

1 先生にとって津高とは

津高校は私自身通いたかった憧れの学校でした。当時は、合格後、津高校か津西高校に振り分けられるという学校群制度があり、私は、津西高校に通学することになりました。津西高校での学校生活は非常に充実したものでしたが、当時の私は津高校に通いたい思いが強かったことを覚えています。巡り巡って、教員として津高校に通う(?)ことになり、三重県随一の学校での13年間の勤務は、とても充実したものでした。

2 津高での思い出

私は、平成19年度から男子バレーボール部の顧問を務めました。私自身、学生時代から仲間にも恵まれ、バレーボールを通じて多くの経験をさせてもらいました。教員となり、バレーボールを通じて、生徒たちが「勝つことの喜び」を実感し、それに向けて努力したことから何かをつかみ取ってほしいとの思いから、生徒とともに部活動に取り組みました。平成21年度から参加させてもらった「東海合宿」。生徒たちにとっては、苦しい思い出かもしれませんが、年3回、愛知県や岐阜県、滋賀県など県外の高校との合宿を通じて、バレーボールの技術はもちろんのこと、精神力、忍耐力、そして多くの仲間を得ることができました。その甲斐もあり、平成21年度から平成30年度まで10年連続で県大会ベスト8に入賞してくれました。平成23年度には部員が5人しかおらず、他の部から助っ人を借りたり、進学が決まった3年生に急遽出場してもらったりしたこともありました。また、平成26年度には、県春季大会において3位入賞を果たしてくれました。部員、マネージャー、スタッフ、保護者に恵まれ、充実した日々を過ごすことができました。
平成25年度から3年間、学年主任を任されました。学年主任をするにあたり、校歌の一節にある「新しき流れなす」を学年の標語に据え、「生徒に任せること」を方針としました。生徒に権限と責任を与え、あらゆることを生徒に任せることにしました。当然、放任することではありませんので、最初は通常の何倍も手間がかかりました。平成25年11月の校内模試の日に、「修学旅行をデザインしませんか?」という案内を学年掲示板に貼ったところ、テスト終了後すぐに1人の生徒が手を挙げてくれ、最終的に23人による有志の修学旅行を考える会が発足されました。そのメンバーが下準備をし、2年生になり、修学旅行委員会がその活動を引き継ぎ、しおりの作成、学年懇談会での保護者への説明会、アイヌにかかる人権学習会など、これまで教員が主導で行ってきたことをすべて生徒が主体となってやり遂げてくれました。バスの運転手に予定より早く出発してもらえないか交渉するクラスや、小樽の海鮮丼店を貸切るクラスなど、自分たちで考え抜いた修学旅行でした。これらの経験をもとに、生徒たちは大きく成長し卒業していってくれました。
津高校での思い出は数え切れませんが、本当に濃い教員生活を送ることができたことに感謝しています。