岩本隆宏先生
在籍期間:1996~2007年
担当科目:数学
担当部活:バドミントン

1 先生にとって津高とは

自分としては、数学の教員としては最後の勤務校で11年勤務しました。学年主任の3年間以外は担任で、特に生徒の進路実現を意識して指導しました。その後、定年までの9年間は管理職として水産高校、松阪高校、宇治山田高校、伊勢高校で教頭として勤めましたので、数学教育に直接貢献できた最後の場所です。やる気の高い生徒と理解ある保護者と同僚に恵まれて充実した時代でした。

2 津高での思い出

津高では、三重県高等学校数学教育研究会の事務局として、代表を3年間勤めさせていただきました。研究会では、公開事業も他教科に先んじて先進的に取り組み、標準テスト、数学を楽しむ高校生のためのセミナーなど、生徒の意欲を高め、若く意欲的な先生方の指導力向上にも資する取組を多く続けてきました。特に2回めから参加した名古屋大学と協働しての数学コンクールでは、津高の楠井善治先生、奥田真吾先生とともに出題、採点、監督と尽力したことで、数学の力を磨くことが出来たように思います。現在では名古屋大学主催となり、田邊篤先生、小倉一輝先生に引き継がれ、昨年度で31回実施されました。
(HPでhttp://www.aip.nagoya-u.ac.jp/public/math-conをご覧ください)
学校行事の持つ力を大切にしてきましたが、特に2泊3日の学習合宿を継続し、学年主任の時の浜島の民宿での合宿が印象に残っています。授業では、本当に分かるまで本質をとらえて、解答はすべて出来合いのものを超えて工夫して教えることを継続してきました。また、やる気を出すための学年通信を毎週出して、それを年度末にまとめたことも自分にとっての財産になりました。

3 近況

仕事にかまけて愛妻を不慮の事故で亡くして11年になります。彼女が残してくれた3人の子供から合わせて5人の孫が生まれました。定年後、初心に戻って、三重高校の特進コースで数学教員、コース主任として勤務しました。また兼職で三重大学教養教育院の非常勤講師としても、数理科学H(やさしい統計学)を教えて3年目になります。大学はカリキュラムが決まってない点にやりがいと面白さを感じています。難しい理屈を分かりやすく、また、興味を持てる内容にして、この成果を本にまとめることを考えています。